筆記試験に合格したら、路上試験に進みます。いくつかのポイントに気をつけさえすれば、恐れるに足りません。
路上試験の予約
筆記試験に合格したら、電話またはオンラインで路上試験の申し込みをします。会場によって差異はありますが、試験希望日の2 週間以上前には予約を入れておいたほうがいいでしょう。連絡先は以下の通りです。
試験会場
RMV で受験できるほか、路上試験専用の会場が数ヶ所(Cambridge、Somerville, Chelsea, Reading など)あります。詳しくは RMV の Web サイトをご覧ください。
なお、Watertown RMV は英語の苦手な女性には大変不評な試験会場です。お薦めは Chelsea、Reading です。
必要書類
以下のものをすべて揃えてください。
書類 | 備考 |
---|---|
License Application | RMV にあります。 |
Learner’s Permit | 筆記試験合格時にもらった仮免許証。 |
自動車 | パーキングブレーキがシート中央にあり、ランプやシートベルトが壊れていないもの。レンタカーや Zip Car を使う場合、試験に使うことをレンタル会社が許諾したレターが必要。 |
Certificate of Registration | 車の登録証明書。車に入れてあるはず。 |
同乗者(スポンサー) | 21 歳以上で、米国免許を1 年以上継続保持している方 |
受験費用 | 不合格だった場合は払い直しです。 |
免許証発行手数料 | |
国際免許証+日本の免許証 | 要求されてはいませんが、試験官に見せるとかなりの効果を発揮するようです。 |
無事故無違反証明書 | 要求されてはいませんが、試験官に見せるとかなりの効果を発揮するようです。 |
過去の例では、車の整備不良などで何人もが落とされています。例えば、「トーラス」はパーキングブレーキが運転席窓側にあるので不合格となります。
受験時のポイント
時間には遅れないように。3 分遅れただけで不合格になった人もいます。試験官によって判断基準はまちまちです。ブレーキランプの片側がつかないため落とされた人もいれば、ブレーキランプのチェックなどなく、合格した人もいます。ここで不満を言ってもしょうがありません。アメリカとはそういう所です。
とはいえ、最低限以下の項目は確認してから臨みましょう。
- ブレーキランプが正常に点灯するか
- ウィンカーは左右とも正常に点灯するか
- パーキングブレーキが運転席と助手席の間にあるか
(整備不良とは関係ありませんが、パーキングブレーキを助手席から引けないタイプの車は試験に使用できません)
日本の免許証と国際免許証は、書類を見せる際に一緒に提示します。これは何だと聞かれたら、「これは日本の免許証で、自分は日本でもう10 年以上運転している」と言えば、かなり効き目が期待できます。無事故無違反証明書も同様です。
内容
試験内容は会場や試験官によって差異がありますが、ほとんどが会場周辺の道路を試験場として使用しているようです。試験30 分前には試験会場に到着し、周辺の道路状況、標識等をチェックしておくことをお薦めします。
面接だけで合格した人や、バックや縦列駐車も要求されずに合格した人もいるようですが、油断は禁物です。現に過去に不合格になった人もいます。
以下は昔の在校生の体験談です。
同級生数名が受けて楽勝だったというCambridge だったのですが、あと一歩で試験を受けさせてもらえないところまでいきました。
結局、試験の難易度は、場所ではなく、試験官(ランダムにアサイン)で決まると考えたほうが良く、会場が簡単で有名なところでも決して安心しない、というのがアドバイスでしょうか。
私もアジア人嫌いの試験官にあたったらしく、我々の前の韓国人は、車の整備にいちゃもんをつけられて、あえなく試験開始前に撃沈していました。
それで我々もかなり動揺していたのですが、「書類に一箇所でも間違いがあったら、試験は受けれないぞ」といきなり脅され、どうにか書類はパスしたのですが、
その試験官がはっきりとしゃべらないので、聞き間違えると(公共サービス系の人はこっちに気を遣わずしゃべるので、 こういう人の英語が一番分かりにくいと個人的には思います)、 「これ以降、一度でも指示を聞き間違えたら、その時点で試験は中止だ」と冷たく言い放たれました・・・(一応なんとか試験はパスしました)。
さらに、実は試験会場には、15分前に着くことになっているのですが、12分前ぐらいに着いて、パトカーに乗っている人が見えるものの、声1つかけてこないので、いろいろと探した挙句、5分前ぐらいにその人に声をかけて「試験官はどこ?」と聞くと、まったく無視を決め込んでいたその人が試験官だったらしく、しかもいきなり「なぜ遅刻した?」と聞かれました。
で、「はじめから来てたんですけど・・・」と言うと、「いや、3分遅刻しただろう」と・・・。この時間にルーズなアメリカで、ここまでやられると、ホントに嫌がらせだとしか思えませんでした。
私は割とアンラッキーなケースだったと思うので、あまり脅かすわけではありませんが、そういう場合もあるということを想定されておくと、驚かなくて済むと思います。
試験自体は特にハンドシグナルに厳しい突込みをされることもなく、平和に終わったのですが、開始前に同様しないためにも、
- 書類は完璧にしておく
- 車の整備ももちろん完璧に
- 会場には20分前には着いて試験官をみつけておく
(ウォータータウンの場合は会場が分かりやすいらしいので、大丈夫だとは思いますが)
ということを心がけておくと良いと思います。もう一度予約を入れて、スポンサーをお願いするのは手間ですからね。【N.S. MBA’05】
Watertownでの妻の路上試験についていった体験をもとにお答えします。
>明日Watertownで路上試験なのですが、事前になんかやっといた
> ほうがいいこととか気をつけたほうがいい事ってありますか?
もう遅いのですが、Watertownで受けるのはやめましょう(^^;)。運がよければ簡単ですが、運が悪いと何をやっても落とされます。
>ハンドサインやらされるとか、バックのときはミラーじゃなくて体をひねる
> とか、何かお気づきの点あれば是非アドバイスください。
上の2点は全くその通りです。ハンドサインは手首の角度、腕の角度等厳密に(Dr.Kazu 等参考に)練習してください。指と指の間にすきまがあると落とされたりするそうです。バックのときミラーを見過ぎないようにして、しっかり身体をひねる。うちの妻はこれで落とされました。
それから、Watertownだと駐車場からスタートだと思うのですが、そこは道路ではないので、制限時速は15マイルです。これは思ったよりもずっとのろい速度で、ついスピードを出しがちですので気をつけてください。教官が「遅いじゃないか、もっと早く行け」と引っ掛けることもあるそうです(「いいえ、駐車場内ですから」と答えるのが正しい)。
あとは停止線では確実に停止することくらいでしょうか。普段の運転では限りなく停止に近いまでも停止しないまま走り抜けたりしてしまいますが、きっちり止まってちょっと余韻を楽しむくらいでないと落とされることもあるようです。
あとはあんまり関係ないかもしれませんが、「お前英語はしゃべれるのか?」と最初に聞かれたときに「あんまし」と答えると、「じゃあ俺様の指示が分からないだろうからお前は受けることは許されない」とか言われたりします。うちの妻の前の順番の人(中国系か韓国系の人)がこういう風に言われて、ついてきたその人のフィアンセが教官とすごいケンカして、まあ受験はさせてもらったものの、きっちり落とされていました。うちの妻もその激しいケンカを見てかなり動揺してました。【T.Y. MBA’05】
去年Watertownで受けましたが、私の場合は日本人びいきの人に当たりました。最初に書類を見て、「日本で何年くらい運転してたの?」というので、10年くらいといったところからはじまって。手信号と整備の点検をやって出発。
モールの駐車場から出て周辺で縦列だの3ポイントターンだのをやるというコース(DrKazu に書いてあるやつ)なんですが、モールを出てすぐ、何もしないうちにモールの周囲に沿って曲がってといわれ、曲がると今度は車から降りるように言われました。「まだ何もしてないんだけど」、といったら、「日本で10年も運転してたら大丈夫でしょ」とか何とか言って終わり。交替して、と言われたので、ヨメさんに交替したら、今度はそこから一回曲がってモールの中に戻って、終了。二人でモールの周りを半周しただけ。しかもヨメさんは驚きのあまり、駐車場内を20MPHくらいで走ってたけどOKでした。
途中からは片言の日本語を話し始め、Rightは日本語でなんだっけ?とか聞きながら、最後は「止まる」(そこでとまって、というつもり)といわれて終了。
ま、そういう人もいるってコトで。緊張しすぎず、ナメすぎずで行きましょう。【K.M. LFM’05】
無事試験Passしました(Watertown)。丸めがねでキイキイ声の出来損ないのロボットみたいな試験官でしたが、日本で10年以上運転してるって言ったら10mくらい走って10mくらいバックしてUターンして終了でした。モールの駐車場の半径20mくらいしか使ってません。多分最短記録じゃないかなあ・・・。
しかも最初前に走ろうとしたらバックしたり、Uターンの発進でウインカー出すの忘れたりメロメロだったんですけど。。。ラッキー。【S.M. MBA’06】
Cambridgeで受けました。Hand sign、市街地移動、Three point turn、縦列駐車、バックでの直進をやりました。一番困ったのは縦列駐車した際の質問。「傾斜のある坂道に停める際、(1)サイドブレーキ作動、(2)シフトレバーのパーキングポジションへのシフト、に加えてすべきことは?」
答えは、「万が一車が傾斜で動いた場合に備え、歩道との段差で前輪が止まる方向にハンドルを切って駐車する。」というもの。例えば、歩道を右側に見ながら登り坂に縦列駐車する場合、万が一傾斜で車が後退しても前輪が歩道との段差で止まるようハンドルを左に切って停める、というものです。30秒ほど考えて答えられたのでセーフでしたが、結構冷や汗ものでした。
Sponsorをしてもらった米国人によると、出身地のカリフォルニアはサンフランシスコ等坂が多いため結構常識に近いそうですが、ボストンでは若干意地悪な質問ではないかとのこと。とってもUnfriendlyな警官でしたが、答えを考えつくまで待ってくれたので大目に見てくれたとは思います。ちなみに国際免許はちらりと見ましたがあまり効果はありませんでした。
なお、Cambridgeの試験会場は、Simoni Memorial Rinkというスケートリンクの入り口に一番近い駐車スペースに「Exam waiting area」という標識が立っており(しかも木の枝でしっかりと隠れている)分かりにくいので、早めに現地に行くことをおすすめします。【K.H. MBA’06】
ロードテストをドライビングスクール経由で予約・受験して、何の気苦労もなく運転免許取得に成功しました。
ご存知の通り、Road Testは、スポンサーの手配やら、外国人に意地悪な警官のことを考えると、心配ごとが絶えないかと思います。一発で合格できればそれでもよいですが、落ちたときのことを考えるとめいってしまいます。正攻法でのロードテスト受験は、渡航直後の外国人留学生には余りにも酷ではないかと思います。
しかし、私の周囲では、ドライビングスクール経由での予約・受験で、ほぼ100%の確率で運転免許取得に成功しているようです。ドライビングスクールを経由することで100ドルの追加料金を支払います。一方で、スポンサーを当スクールの教官が担当し、車も準備してもらい、かつ実際のロードテストよりも比較的簡単な試験を、受けることができます。ロードテストの予約・受験方法のオプションの1つとしてご参考まで。
- まずは、RMVで筆記試験に合格して、Learner’s Permitを取得します。このとき、路上試験を予約するための電話番号が書いてある紙をもらうはずです。通常は、ここに電話して試験会場を予約するようですが、今回の我々の方法では、この紙を完全に無視します。
- 代わりに、ブルックラインドライビングスクール(Brookline Driving School)というところに電話します(617-232-9400)。そこで「Learner’s Permitを無事取得した」「ホームページに書いてある、Behind-The-Wheel DMV Road Test、を土曜日に受けたい」、と伝えます。すると以下やりとりがあります。
・名前、Learner’s Permit番号、電話番号を聞かれます。
・有料の運転教習に参加するように促されます
・原則として電話している日からかぞえて2-3週間後の土曜日の朝を指定されます。
・この時点ではこれ以上の詳細をあまり教えてもらえませんでした。
このとき有料の運転教習について、「忙しい」「日本人であり、日本で10年ほど運転経験がある」、と伝えると免除されることが多いようです。(セオリーでは受けないといけないようです。) - 試験直前の木曜日の夕方に電話がかかってきます。
・土曜日の集合場所と時間を指示されます。(私の周囲では、ブルックラインの、ブルックラインハイスクールの前に、朝7:30に来るように、という指示が多かったです。)
・試験料金100ドルを現金でもってくるようにいわれと同時に、RMVのホームページでダウンロードできるアプリケーションと、Learner’s permitを持ってくるように指示されます。
・受験会場には、TやTaxiでいけますが、車で行ってもまったく問題ありません。路上駐車できるといわれました。(実際にアメリカ人の子供の受験に際して、多くの親が車で来ていました。) - 試験当日
・場所は閑静な住宅地で集合時間にどこからともなく人がぞろぞろあつまってきました。当日は30人くらいいたような感じです。
・早い者勝ちで2人一組になって車に乗り込みます。教習所が提供する一台の車に、助手席に警官、運転席の真後ろに教習所の教官が乗っています。警官の後ろは次の受験生です。
・一片200メートルくらいの正方形をぐるぐるまわって、一周したところで、つぎの2人組みの受験生と交代するという感じです。右折を2回したところで次の受験生に交代します。つまり一人半周で終了。一人にかかる時間は1分。
・車に乗ったら椅子の調整だけしなさいとあらかじめ教えられ、ミラー等にさわったりしないようにといわれました。また、警官と話をする必要はまったくないので、話さないように、とも言われました。STOPでとまるとか、交差点でゆっくりとか、そんなことをあらかじめ教えられます。
・実際に上のことだけ守れば間違いなく合格します。見た感じ30人中で2人くらい落ちてましたが、スピードだしすぎたり、STOPでとまらなかったりと、明らかにおかしい人たちだったので、日本人的感覚で常識的に対応すればまず100%合格すると思います。
・警官は途中ずっとだまってますが、教官はこそこそとささやいてきます。これを守れば大丈夫なようです。交差点でウインカーを出し忘れていると、どうするのかなー、みたいな感じではなしかけてきて、ウインカーをだすと、そうだねよいチョイスだね、みたいな感じです。
・合格すると、Learner’s permitの後ろにサインがもらえます。これをRMVにもっていき、さらに60ドル支払うとTemporaryの免許証がもらえます。(本物は後日発送。) - 感想
要するに余分な100ドルを支払うことで、車を借りて、スポンサーもつき(教官)、しかも土曜日に試験を受けられ、かつ本試験も異常なほどに簡単で警官も高圧的ではない、という環境で試験が受けられるわけです。100ドルを高いとみるかどうかは人によると思いますが、結果的に私はこの手法で免許がとれてよかったと思っています。【K.Ko. MBA’07】
免許証の発行
合格すると、試験官が Learner’s permit にサインしてくれます。これを最寄の RMV へ持参し、前述の発行手数料を支払えば手続終了です。20分程で仮の免許証を発行してくれます(仮の免許証は、レターサイズの3 分の 1 程度の大きさの、ただの紙です)。
正式な免許証は、1 週間程度で郵送されてきます。
