ボストンはニューヨークを除く他のアメリカの都市とは異なり、地下鉄、バス網が非常に発達しており、かつ比較的安全であるため、自動車がなくても移動に不便を感じることはありません。また、一般のスーパー、日本食品店等も、家選びの基準 にそって住む場所を選べば、徒歩でも十分に行ける距離にあります。ただ、車を保有すると、行動範囲は格段に広がるのでメリットもあります。
実際にMIT の生徒の中でも、自動車を保有している人は保有していない人より少ないようですが、食料品や家具類の買い出しに自動車はとても便利です。こちらでは飲料水はミネラルウォーターをスーパーで買うことが多いのですが、これを自宅まで運ぶのは奥様、特にお子様連れの方にとっては少々大変かもしれません。
また、自動車があれば、行動範囲が大きく広がります。例えば、ボストンの周りには、セーラム、ケープコッド、プリマスなど、車で足を伸ばせばいくらでも週末訪れることのできる美しい街が数多くあります。郊外のアウトレットモールにも気軽に行けます。冬場、美味しいレストランに行くのにも、寒い中地下鉄を乗り継いでという煩わしさがありません。
また、土曜、日祭日、あるいは平日の 4 時以降はスローンのキャンパスに隣接した駐車場を使っても特にとがめられることはないようなので、学校まで短い時間で往復できて便利です。冬の寒い時期ならなおさら重宝します。
なお、自動車保有に際し考慮すべき費用としては、自動車購入費用の他、
- 駐車場代(場所によって異なるが、$100-200/月ぐらいか?家賃に含まれている場合もあります)。
- 自動車保険料【「購入前の情報収集」を参照】
- ガソリン代(1 ガロン$3.0-3.5 程度)。
- 税金類【「ディーラーからの購入」を参照】
- メンテナンス費用(ケースバイケース。日本とさほど変わらないと思います)。
- 定期検査代【「ディーラーからの購入」を参照】
等がありますが、総じて日本よりは(自動車保険を除き)安くあがるはずです。
筆者の結論としては、独身の方で、遊びに行くのにもバックパック一つで電車やバスに乗ることを厭わない方や、自動車を保有している仲間と一緒に行動できる方などにとっては、自動車は不要だと思います。一方、家族と一緒に来られている方、特にお子様連れの方は、自動車がないといささか生活に不便を感じるでしょう。また、広いアメリカを存分に旅行したい方にも、自動車の保有をお勧めします。